「T-CRAFT」
中村俊幸さんの作品展




   

 T−CRAFTの中村俊幸さんの作品展『愛しきマスたち』が、釧路市博物館で9月25日〜10月28日に開催されました。この作品展は、彼が今までに魅せられたマスの数々を、思いを込めて表現した作品を展示しました。どの作品も躍動感に溢れ、まるでマスたちが生きているように感じられます。作品展をご覧になれなかった方々のために写真を展示しますので、実物とはチョット違いますが、ご覧になってください。


中村さんからみなさんへ
 1980年3月。この年に阿寒湖畔の民芸店に住み込み、木彫りを始めました。そこの店主は彫りたい物を彫らせてくれる方で、今の自由な創作活動はこの時期培われたものと思っています。
 10年ほどの間、阿寒や屈斜路などでいろいろな人々と出会い、木彫りの仕事にも見通しがついたので釧路に移り住みました。また、釣りが好きでしたので、良く仕事をサボっては釣りに行き、川とつき合い魚を眺めているうちに、その魚を彫ってみたくなってきたのもこの頃でした。
 さて、いざ彫ってみたのですが、なかなかうまくいかず、最初は失敗の繰り返しでした。色もさまざまな塗料を試してはみましたが、これといった物に巡り会えず、ヤケクソで使ってみた用途のまったく違う塗料が意外に意図する色に近づき、商品としても木彫りの店で認めてもらえるようになりました。そして、この頃からです。自分の作品展みたいなものがいつかはどこかで小さくてもいいから、出来れば良いなあと思うようになったのは・・・
 ある春のこと、とあるきっかけで知り合った博物館の方から魚の展示の話を持ちかけられ、自分の意図とその企画が同じものに感じられ、快くお受けすることとなりました。
 近年、護岸工事や釣り人の乱獲などで、渓魚たちの減少が危惧されています。今ではその姿をほとんど見せなくなったイトウや、渓流釣りでは特に珍重され姿態が美しいヤマメ。引きが強いゲームフィッシュとしては人気が高いニジマス。その魚も減少していると、いろいろなところでささやかれています。
 川と川に生きるものたちのため、優しき釣り人のために思いを込め、一つ一つの作品に自分自身が少しでも納得のいくものをと彫り上げたものです。これらをご覧になって、川や魚たちの子とに少しでも目を向けていただけると幸せに思います。
 最後に、これを企画して個人的にお付き合いしている加藤さん。自分の人生の中で一番の影響を与えていただき、いまだに安く広い工場を貸して下さっている山之内ご夫妻。私と二人で魚を商品として造り上げた阿寒湖の井上さんなど。そして、何よりもあまりお金にもならないのに、私の仕事を見守り、一番の理解者でもあり、釣りのライバル(?)でもある妻へ本当に心から感謝を込めて、ありがとうございました。
   




   釧路市桜ヶ岡  中 村 俊 幸


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